久留米工業高等専門学校 生物応用化学科

専攻科(物質工学専攻生物応用化学コース)とは

 

 インターンシップの実施、創造工学実験など特色ある取り組みでより実践的、創造的な技術者を育成します。
 専攻科では、近年の科学技術の急速な進展に対応するために、工業高専5ヶ年の一貫した実践教育のうえに、さらに高度な内容の専門的知識の修得と充実した実験研究を行って、独創的な研究開発や先端技術に対応できる産業界のリーダーとなり得るエンジニアを2ヶ年で育成します。
 専攻科入学後はJABEE(日本技術者教育認定機構)教育プログラムに沿った教育を受けます。

  • 「物質工学専攻・生物応用化学コース」の概要 

 本校生物応用化学プログラムは、久留米工業高等専門学校(以下、久留米高専と略す)の生物応用化学科(以下、本科と略す)4・5年および専攻科(物質工学専攻、生物応用化学コース)1・2年の合計4年間の教育プログラムより成り立っています。 
 本科の前身は1964年4月に設立された工業化学科であり、化学工業界で活躍できる実践的技術者を育成することを大きな目的としてきました。 
1993年4月には、より高度の技術者養成を求める産業界の要望に応えるため久留米高専専攻科が設置されました。専攻は2専攻であり、それぞれ生物応用化学科と材料工学科との2学科を母体とする物質工学専攻および機械工学科、電気電子工学科、制御情報工学科の3学科を母体とする機械・電気システム工学専攻です。 
 さらに、バイオ技術の急速な発展に伴い、久留米地区およびその周辺の医薬品工業、醸造工業におけるバイオ技術者育成の要請を受けて、1996年工業化学科を生物応用化学科へと改組しました。新設された学科の特徴は、本科4・5年で学生の希望による2分野への選択(コース)制を設けたことです。すなわち、応用化学分野では有機化学や高分子化学関連、生物化学分野では生物反応工学や遺伝子・細胞工学関連の各専門分野科目を12単位ずつ修得します。 
専攻科では、実践的技術者育成のために専攻科インターンシップを設けました。 
本科5年間の課程を終えて卒業する学生の進路は、約5割が企業等への就職、5割が進学(専攻科入学あるいは大学への編入)であるが、いずれにも対応できるようにカリキュラム、授業内容の設定を工夫しています。 
 生物応用化学プログラムでは、新素材の開発や製造プロセス技術の展開に対応できる技術者を育成することを目的としており、創造工学実験2単位、先端工学特論1単位、産業デザイン演習2単位、専攻科研究論文10単位などを開設しています。 
 関連プログラムには材料工学プログラムがありますが、生物応用化学プログラムで有機・ポリマー工業分野やバイオ工業分野で活躍できる能力の育成に重点を置いているのに対し、前者のプログラムでは金属やセラミックス材料関連分野で活躍できる能力の育成に重点を置いています。

  • 専攻科生の活躍

専攻科生は、学会などで発表しています。また、優れた研究成果は、海外の論文にも掲載されています。

最近の論文での研究成果の発表状況はこちら
最近の学会での研究成果の発表状況はこちら

優れた成績や研究成果が評価された学生には、学会(日本化学会九州支部や化学工学会九州支部)などからも表彰されます。

年度

物質工学専攻
成績優秀者

生物応用化学コース
研究論文賞

日本化学会
九州支部長賞

化学工学会
九州支部長賞

2016

長井晴香

長井晴香

長井晴香

村永佳奈子

2015

白水公実子

志岐亮輔

白水公実子

志岐亮輔

2014

川端将真

北原いくみ

川端将真

北原いくみ

2013

-

川島優大

小嶋美咲

-

2012

執行修司

執行修司

執行修司

-

2011

-

池田圭

池田圭

-

優れた学会発表で、以下のように学会賞を受賞しています!!。

2017.7 専攻科1年の田中穂乃香さんが、「第54回化学関連支部合同九州大会」の有機化学分野で、「最優秀賞」を受賞しました。本受賞に対し、「第29回若手研究者のためのセミナー」で受賞講演を行いました。
発表演題: メカノクロミック発光を示すドナー・アクセプター型蛍光色素群の系統的研究

2016.1.23  専攻科1年の長井晴香さんが、「第21回高専シンポジウム in 香川」の生物分野で、「ポスター賞」を受賞しました。
発表演題: 表面プラズモン共鳴を利用した食中毒新規判定法における一本鎖DNAの非対称PCR増幅条件の検討

2013.8  専攻科1年の川端将真君が、「平成25年度高専連携教育研究プロジェクト報告会(高豊橋技術科学大学)」の環境・生命工学分野で、「ポスター賞」を受賞しました。
発表演題: 紫外線照射による表面濡れ性の制御が可能なポリイミドとポリイミドポリマーアロイの開発