ご挨拶


高専シンポジウム協議会会長挨拶


高専シンポジウム in Kurume を開催するに当たって

高専シンポジウム協議会会長
久留米工業高等専門学校長  三川 譲二

 久留米工業高等専門学校名誉教授鳥井昭美名誉教授を中心とする九州沖縄地区の教職員の提唱により1996年にスタートしました高専シンポジウムは、本年度で25回目を迎えます。高専シンポジウムの発展にこれまで尽力して来られました先人の皆様に深く感謝申し上げます。
 高専シンポジウム協議会は、4半世紀の節目を記念して、第25回高専シンポジウムを発祥の地久留米で開催することにいたしました。また、第25回高専シンポジウムでは、高専教育の重要課題の一つである女性エンジニアの活躍に焦点を当てることにいたしました。具体的には、「高専における男女共同参画を考えるー女性エンジニアが活躍する社会に向けてー」をテーマとして掲げ、新進気鋭の女性バイオテクノロジー研究者である山城知佳様(京都大学高等研究院 ヒト生物学高等研究拠点 特定研究員、沖縄高専専攻科出身)から基調講演をいただいた後、若手女性エンジニア4人によるパネルディスカッションを企画いたしました。
 全国の高専では、本科における女子学生の比率は2割を超え、早晩国立高専機構が目標としている3割に達するものと見られています。しかし同時に、女性エンジニアのさらなる活躍のためには、解決しなければならない様々な課題があることも事実であります。本シンポジウムの企画がそうした課題解決に新しい光を与えることができれば幸いです。
 本シンポジウムにおいても、高専教育のほとんど全て分野から多数の口頭及びポスター発表が行われるものと期待しております。それらのうち優れた発表には優秀賞が与えられる予定です。全国の高専の学生・教職員の皆様におかれましては、奮って発表に応募されますことを願っております。
 わが国では、近年の産業構造の変化や技術・科学の高度化の中で、産業界や地域社会のニーズを踏まえたエンジニアの育成が課題となっており、実践的・創造的な技術者の育成を使命とする高等専門学校の教育・研究は、国内だけでなく海外からも、非常に高いご評価を頂戴しております。
 高等専門学校の関係者のみならず、将来工業立国日本を支える有為なエンジニアの育成に邁進している高専教育にご関心のある全ての皆様の、第25回高専シンポジウム in Kurumeへのご参加とご来聴を心より歓迎いたします。