令和3年度 第11回「高専ハカセ塾」を実施しました

10月30日(土)に久留米高専において、第一段階の受講生に対しては「多様経験型プログラム」が、第二段階の受講生には「自主プロジェクト型プログラム」がそれぞれ実施されました。

 

「多様経験型プログラム」では、材料システム工学科の教職員を講師に迎え、“金属を溶かして固める!!おもしろ『鋳造』体験!!”と題して、鋳造についての講義や消失鋳型法(フルモールド法)による鋳造体験が行われました。

最初に、鋳造の歴史や方法、用途などについて学習しました。金属を溶かして固めてできた鋳物がクルマや家電製品の部品、道路で見かけるマンホールの蓋などに使用されていることや、奈良の大仏様が世界最大の鋳物であることなど、受講生にとっては初耳なだけに、メモを取りながら熱心に聞いていました。

鋳造体験では、まず、作りたい形をイメージしてから発泡スチロールを加工し、それを砂に埋めて砂型を作りました。砂型がきちんとできていないと、それまでの作業が水泡に帰すことになりますので、受講生は教職員や学生メンターに手伝ってもらいながら、丁寧に作業を進めました。800度ぐらいに加熱され、水のような液体となったアルミニウムが砂型に注ぎ込まれると、発泡スチロールは溶かされ、アルミニウムに置き換わっていきます。そして、冷えて固まると、発泡スチロールで作った形がアルミニウムで再現されました。受講生は、普段では体験できない“鋳物作り”を通して、「ものづくり」への関心が一段と高まったようです。

 

一方、「自主プロジェクト型プログラム」では、第二段階の受講生が、前回に引き続いて研究発表のデータを検索していました。今年度の研究テーマに早速取り組む子も見受けられました。

 

鋳造についての講義 発砲スチロールを加工する様子
アルミニウムの鋳造作業 個性にあふれた完成品
作品を手に記念撮影 研究に取り組む第二段階の受講生

 

―「高専ハカセ塾」とは―
高い意欲や能力を有する小中学生を発掘し、次世代科学技術を担う傑出した人材を育成することを目的としたプログラムで、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)「ジュニアドクター育成塾」の採択事業として、有明高専・熊本高専・久留米高専の合同企画により実施しています。
公式HP:http://www.ie.ariake-nct.ac.jp/hakase/

 

〈本件担当〉
総務課研究推進係
電話:0942-35-9333