第60回 高専祭(文化祭)に機械工学科も参加しました。そして,体育祭。

久留米高専では,いわゆる学園祭として高専祭を11月のこの時期に開催しています。その高専祭は文化祭と体育祭があり,11月2, 3日の2日間は文化祭が開催されました。

このうち2日目の11/3に機械工学科も機械材料科棟2Fの教室を使って参加しました。
毎年,機械らしい展示物として,自動車など様々な機械を構成する機構モデルや,最近の知育教材を兼ねた工作キットなどを展示し,さらには,学生が学生実験や卒研などで使用している3Dプリンタや制御実験装置の実演などを行いました。
学科の学生数名がスタッフとして参加し,来場した子どもたちをはじめ来客者への説明や,展示モデルを動かしてデモするなど,色々と手伝ってくれていました。

また,その他に,
子どもたち向けにショベルの先がハサミになった機械を使ったお菓子取りや,大人の来場者向けにコーヒー(喫茶ヒロオ)の提供も行いました。

お陰さまで,閉店時間ギリギリまで来場者があり,盛況のうちに終わることができました。


・機械工学科展示の様子
 
 
 
・メインストリートの様子


11月5日には,体育祭が開催され,文化祭とともに晴天に恵まれ,いい体育祭になりました。
体育祭では,リレーなどの各競技に加え,演舞,看板の総合点が競われました。
機械工学科は,看板は残念ながら3位(キャラの知名度に負けた?)でしたが,昨年に引き続き,総合1位となりました。

Congratulations!!,おめでとう!

・学科看板
(手前から,機械,制御情報,電気電子,生物応用化学,材料システムの順)
 
・演舞(機械工学科)
 

モノづくりフェア2025(マリンメッセ福岡)のコンテストに機械系の学生が参加しました

10月15日〜17日に,マリンメッセ福岡でモノづくりフェア2025が開催され,17日に開催された九州ロボットコンテスト2025 モノづくりフェア杯に,機械工学科出身の専攻科生1年生のチームが出場しました。

専攻科では,1年生対象の科目として,今風に言えば課題解決型(PBL)のモノづくり科目「創造工学実験」を開講しています。創造工学実験では,異なるコース(学科出身)の学生がチームになって,コースの異なる学生それぞれの専門を活かして,限られた予算の中で,今までにない新しいモノを製作を行っています。

今回,この創造工学実験のチームの中から選ばれたチームがコンテストに参加しました。

コンテストには,本校をはじめ,福岡県内の工学系大学のチームなどが参加していました。コンテストでは,自分たちの作品を紹介・説明するプレゼンテーションもありました。
本校のチームが製作した作品は,タブレット端末とペンが縦横に移動するホワイトボードをリンクさせて,タブレットで描くことで,実際のホワイトボードに描くことができる,一言で言えば,遠隔ドローイングマシンです。
残念ながら,賞を取ることはできませんでしたが,自分たちのアイデアを形にすることはもちろん,自分たちの作品を,一般の人たちに向けて発表する機会は貴重な経験になったようです。


・会場・プレゼンテーションの様子
(発表者は機械コースの学生)
 

タイ高専生研修・機械工学科4年生の実験(橋梁模型の作製と評価)を体験しました。

現在,国立高等専門学校機構が推進するタイ高専プロジェクトの一環として,6月13日(金)から約1ヶ月間,タイ高専(KOSEN KMUTT)から学生20名が来福し,久留米高専で研修を行っています。
 
その一環として,機械工学科でも実験研修やものづくり工場見学などを行っています。先日 6月26日(木)に,4年生の実験科目である機械工学実験の1テーマ(橋梁模型の作製と評価)に参加しました。
 
この実験テーマは,機械工学科 渡邊 悠太 先生が担当され,いくつかのグループに分かれて,割り箸とシールテープと紐だけで,教室の机と机を渡す橋梁模型を作製します。作製した橋梁模型に重り(1kg〜4kg)の負荷を掛け,その強度を競い評価します。評価は,重りの重さ/橋梁模型重量 の値の大きさ,すなわち,軽くて強い橋梁が高く評価されます。
 
各グループにタイ高専の学生も参加し,機械工学科の4年生と一緒になって,限られた時間で模型の制作を行っていました。トラス橋やアーチ橋,紐を使って分布荷重として重りを支える橋,橋脚間に紐だけ渡したものなど,いろんな橋梁模型を作製していました。
 

・橋梁模型制作の様子

実際の重りをぶら下げ最大の4kgまで耐えるもの,1kgしか耐えられず崩落するものなどがあり,タイ高専生も久留米高専生と一緒に,一喜一憂している様子が印象的でした。最終的には,紐を上手く利用して重りの重さを分散させた模型がもっとも良い結果となっていたようです。
 
タイ高専生も来校して約2週間が経ち,今回の実験ではグループワークということもあって,随分と打ち解けた様子で取り組んでいました。久留米高専生にとっても,貴重な国際交流の機会になったようです。
 

・橋梁模型評価試験の様子(優勝は,右列上から5番目)





 

全日本空輸(株)(ANA) 機械工学科OBによる特別講演会を開催しました

本校 機械工学科を卒業し,現在,全日本空輸 株式会社 顧問として活躍されている 黒木 英昭 氏 による機械工学科 特別講演会を,12月19日(木)に開催しました。

 
黒木さんは,1981年 本校 機械工学科を卒業後,全日本空輸(株)(ANA)に入社され,整備本部にて,航空機の安全性・信頼性管理業務,新型機選定業務などに従事し,その後,技術企画のリーダー,副部長,さらには,運航マネジメント,品質保証部門などの組織長を歴任され,2017年には執行役員,2020年からは整備部門を統括する取締役,常務執行役員を経て,現職を務められています。この間,横浜国立大学にて経営学修士号,同博士号を取得され,航空機の技術だけでなく,航空会社のマネジメントまで幅広い立場でご活躍されています。

 
機械工学科では毎年,キャリア教育の一環として,就職活動を控えた4年生を対象学科OBOGによるキャリア講話を開催しています。今回はさらに,学校全体で取り組んでいるグローバルエンジニア育成事業の講演会を兼ねて,「航空会社のグローバルな事業展開・事業環境におけるエンジニアの活動と展望」と題した特別講演会を開催しました。

 
特別講演会の前半は,エンジニアとしてのキャリア・デザインの話に始まり,国際的に活躍できるグローバル・エンジニアに求められる能力や,具体的な航空会社でのグローバルな業務に関わる話がありました。後半は,航空会社(エアライン)であるANAの概要や今後の経営課題に関して,エアラインとして最も重要な安全に対する取り組み(ANAの安全文化),コロナ禍などのパンデミックや国際情勢の悪化などに伴うエアラインの事業リスクの話,そして,喫緊の課題である地球温暖化対策としてSDGsの目標の1つ・脱炭素への取り組みなど,将来の展望を踏まえた様々な話をしていただき,技術的だけでなく経営的な話まで,幅広く濃い内容の講義をしていただきました。

 
聴講した学生たちも,航空会社のトップとして最前線で活躍される身近な先輩の話に熱心に耳を傾け,講義の後も,何人かは個別に技術や,航空会社への就職などについて,質問や相談をしていました。学生たちにとって,将来を考えるとても貴重で有意義な機会になりました。

 
特別講演会の様子
安全リスクについて
安全リスクについて
 
脱炭素への取り組み
脱炭素への取り組み
 
将来の航空機について
将来の航空機について

風力エネルギー利用シンポジウムにて研究発表(学生発表と研究紹介)

流体研究室では,様々な小形風車の高性能化に関する研究を行っています。街でよく見かける3枚ブレードのプロペラ風車のように,回転する軸が風向きと同じ水平な風車は水平軸風車と呼ばれ,それ以外にも,回転軸が風向きに垂直な垂直軸風車があります。流体研究室では,小形の水平軸風車と垂直軸風車 両方の研究を行っています。

 
垂直軸風車の研究では,風から受ける抵抗力(抗力)で回るクロスフロー形羽根車と,揚力で回るダリウス形羽根車これら2つの羽根車を組み合わせた揚・抗力型ハイブリッド風車の研究を行っています。
流体研究室の専攻科 機械・電気システム工学専攻 機械工学コースの2年生が,その研究成果を取りまとめ,2024年11月29日(金) 東京都千代田区で開催された日本風力エネルギー学会 第46回風力エネルギー利用シンポジウムに参加し,「揚・抗力型ハイブリッド垂直軸風車の煙線による流れの可視化」というテーマで発表を行いました。

 
・研究発表の様子
学会発表(風力エネルギー利用シンポジウム)
 
・発表資料抜粋(研究の目的)
研究の目的
 
・発表資料抜粋(煙線による可視化実験装置の紹介)
煙線による可視化実験装置
 
・発表資料抜粋(煙線による可視化実験結果)
煙線による可視化結果

 
今回の発表は,ハイブリッド風車の流れを調べる目的で,煙線発生装置を製作し,羽根車内の流れの可視化を試みました。研究室では,複数台の3Dプリンタがあり,複数の煙線を放出させるための櫛形ノズルや可視化用の風車模型(羽根車)をCADで設計し,それを3Dプリンタで出力し製作しました。また,最近,研究用の高速度カメラが入手できたので,煙線発生装置で発生させた複数の煙線が風車模型内を流れる様子を,高速度カメラで撮影し,これまでに得られた出力性能試験結果と合わせて,流れと性能との関係を考察し,発表しました。
 

学会会場では,風力エネルギー利用関係の研究を行っている教育機関を紹介したポスターが掲示されていて,久留米高専以外にも,多くの高専で風力関係の研究が行われているのが分かりました。私たちが発表したセッションでも,他高専の研究発表がいくつかあり,よい刺激になりました。
 
・風力エネルギー利用関係の研究教育機関(西日本)

 
さらに,同じ流体研究室出身で,専攻科を修了後,九州大学大学院 総合理工学府に進学した卒業生も,研究発表のために参加していて驚きました。進学先では大学院らしい規模の大きな研究に取り組んでいて,見違えるように頼もしく感じました。
 

第20回 全国室内飛行ロボットコンテストとMaker Faire Tokyo 2024に出場・参加しました。

飛行ロボットの製作活動をしている鳥部が,毎年参加している日本航空宇宙学会主催の第20回 全国飛行ロボットコンテストが,9月21-23日に東京都大田区にある日本工学院アリーナにて開催されました。
 
また,ちょうどこの期間内の9月21・22日に,東京ビッグサイトでモノづくりの祭典 Maker Faire Tokyo 2024が開催され,機械工学科の学生1名が参加していて,鳥部と一緒の旅程で同行しました。
 
まず,飛行ロボコンですが,今回も前回同様,1年生〜5年生までの計16名で4チームが参加しました(機械6名,電気電子3名,制御情報3名,材料システム4名)。今年は新たにビギナー部門が設けられ,一般部門2チーム,マルチコプター部門1チーム,ビギナー部門1チームで臨みました。

これまで,5年生の参加はほとんどなかったのですが,前回,決勝進出を逃した悔しさから,再挑戦することにしたようです。この5年生は元部長を含む機械工学科の学生3名で,次回への経験も兼ねて同じチームに唯一参加の1年生(機械)を加えたメンバーで臨んでいました。彼らは最後の大会で悔いの無いよう,自分たちが作りたい機体を作ろうと零戦のほぼ完全な縮小モデルを製作していました。ほぼ完全な・・・は,車輪の格納機能まで作る予定でしたが,重量制限などの理由で直前で諦めなくてはならなかったようです。

そのほか,3,2年生にも機械の学生が各1名参加していて,それぞれ一般部門,ビギナー部門で挑戦しました。一般部門チームは,前回飛べなかった課題クリアを目標に,カモメの翼を参考にしたガルウィング機ビギナー部門チームは,大会経験を目的にして,比較的浮上しやすい複葉機を製作していました。マルチコプター部門は,残念ながら動画審査で本戦出場は叶いませんでしたが,他大学チームとの共同参加が認められ,ギリギリまで機体の製作・調整を続けていました。
 
・各チームの準備と審査の様子
(一般×2,ビギナー,マルチ)



 
第1日目福岡空港からの移動,到着後,会場入りで各チーム,機体審査のための機体製作というスケジュール。ただし,初っ端の福岡空港で,機体に使われる発泡スチロール用接着剤が可燃性のある成分を含むという理由で持ち込めず。さらに,機体審査は,会場設営等のボランティアに参加のチームが優先になっていて,この審査の順番待ちにすごく時間が掛かり,遠方参加のチームの厳しさを感じました。そんな中でも,彼らは仲のいい他大学のチームから接着剤を借りるなど,たくましく活動していました。

第2日目は予選。リベンジを掛けた一般部門の5年生チームは,見事予選通過。残り2チームは,残念ながら予選通過はなりませんでしたが,ぞれぞれ製作した機体は飛行し,次回に繋がる経験にはなったようです。

第3日目の決勝では,5年生チームは,製作した機体でできる全てのミッションをこなし,零戦らしい高速の見事な飛行を披露していました。ただし,他大学はさらに多くのミッションを達成してより高い点数の機体が多く,結果は第6位となりました。機体の性質上,操縦者の腕が頼りの機体でしたが,それをしっかりこなし,順位は少し残念でしたが,彼らは充分満足だったようです。
共同参加のマルチコプターチームは,同日出場予定でしたが,相手チームの不具合で参加は叶わず,ほろ苦い大会になりました。

 
大会が終わり10月に入り新学期が始まっていますが,3,2年生のチームに参加したメンバーは,大会の高得点化と,操縦の未熟さの課題を実感したのか,すでに来年に向けた活動をはじめているようで(昨年まではなかった),来年に期待ができそうです。

 
・各チームの飛行の様子
(一般(上級生)上から4枚+動画,一般(下級生)次の2枚,ビギナー最後の2枚)




 

もう一つのMaker Faire Tokyo 2024参加した機械工学科の学生は,実は前回 飛行ロボットに参加した学生でもあります。彼は,鳥部の活動と並行して個人的にモノづくり活動をやっていて,4月に京都で開催されたメイカーフェアにも参加した学生(機械工学科 5年 秋丸君)です。
現在は,そのモノづくり活動を卒業研究として認めてもらい,それをテーマに卒業研究に取り組んでいます。

2日目にちょうど出品者のプレゼンテーションがあるということで,様子を見に行きました。飛行ロボコンにはチームで参加学した生以外に,大学院に進学している卒業生と秋丸君とユニーク部門に参加した学生も来てくれていて,彼ら2人と東京ビッグサイトまでいきました。

 
彼の作品は,空気圧を利用した子ども向けの論理回路を理解するための教材と,空気圧で動くストランドビーストです。

到着すると,ちょうど秋丸君はプレゼンテーションをしていて,多くの人たちが聞いている中,製作した作品の紹介を堂々と行っていました。プレゼンが終わり,彼と一緒に展示ブースに戻ると,こちらがねぎらう時間もなく,秋丸君はひっきりなしに訪れる来客者に自分の作品を紹介していました。ブースでは何もかも一人で切り盛りしていて本当にビックリでした。ちょうど様子を見に行ったときに,本校OBも見に来ていて,OBの存在は有り難さも感じました。

 
このメイカーフェアでは,若いクリエイターに対して展示作品やプレゼンテーションなどが審査され表彰されるのですが,秋丸君は見事,優秀賞を受賞しました。フェア終了後は,鳥部の応援に駆けつけてくれました。

 

・プレゼンテーション,ブースでの作品紹介の様子


・受賞の賞状と受賞作品

 
会場では,他の出品者のブースが隣り合っていて,彼の隣のブースの人たちが親切そうで,周りがちゃんと助けてくれているようでした。会場全体は,とにかく活気に溢れていて,モノづくり好きにはたまらないイベントでした。

エコランチームの合宿と技術研修(自動車部)

機械工学ならではのものづくり系の部活動に自動車部があります。自動車部は発足当時,自動車やバイクなどの修理,メンテナンスやチューニングなどを通じて自動車やバイクなどの構造や仕組みなどを学ぶ部活動でした。
それらの活動が中心のチームとは別に,
燃費コンテストへの参加を目指すエコランチームがあります。エコランチームは,燃費コンテストに向けた車両の設計・製作を通してエンジニアリングも学んでいます。エコランカーは,機械工学科の卒業研究のテーマにも関係しています。

エコランカーとは、エコノミー・ラン・カーの略で,直訳すると「経済的に走る車」です。エコランカーで臨むエコランコンテスト(低燃費競技)は,1人乗りの自作自動車でサーキットコースを定められた周回数走行し(距離で約20 km,時間で約30分),平均時速25 km/h以上で,どれだけ少ない燃料で走行できるかを競うレースです。燃費は,燃料の使用量からリッター当りに換算しその量(少なさ)を競います。



・燃費記録世界一のエコランカーを前に技術談義


エコランチームでは,夏休みに技術研修を兼ねた合宿を行いました。
合宿先は,広島県にあるFCデザイン社,ガソリンの世界記録4,079 km/Lを保持している会社です。この記録はガソリン1リットルの量で、直線距離で北海道を往復することができるほどの距離で,とてつもない記録です。
かねてより,
エコランチームの学生達(主に機械工学科1,2年生)と技術職員の先生方が,実際に目で見て触れることで,世界一の技術やノウハウを体感したい,また開発者の生の声を聴きたいという希望があったので,この夏休みを利用して,9月5・6日の一泊二日で合宿を行いました。



・FCデザイン社長のゲストハウス前で記念撮影


合宿では,FCデザイン社 社長,広島大学で客員教授もされている中根社長より,
エコランは言ってしまえば単純なもので,いかに空気抵抗と転がり抵抗を小さくし,エンジンの効率を上げるか,この3点に尽きること。そして,
すべての事象を定量的な実験と評価を繰り返し,1つ1つの性能を最大限まで向上させ,徹底的に無駄をなくすことをご教授頂きました。

学生はもとより教職員共々,直にモノに触れ,直接関わったエンジニアの生の声を聞き,感動と感激の嵐だったようで,それをきっかけに日常の過ごし方や活動の大きな刺激とモチベーションアップに繋がっているようです。

一日体験入学:機械工学科では在学生メインで学科紹介を行いました

毎夏、久留米高専では進学に興味がある中学生を対象に一日体験入学を開催しています。今年は,8月20・21日の2日間で開催しました。一日体験入学では、学科ごとに高専5年間での学習内容やそれに関わる特徴的な教育活動を中心に学科の紹介を行っています。
 

機械工学科では,加工実習を行うものづくり教育センターの見学や、3次元CAD、3Dプリンターやレーザー加工機などの展示や、機械工学科の学生が多く在籍している鳥部(飛行ロボット製作活動)やロボコンのロボット、卒業研究に関わる研究紹介などの展示を行いました。
 

これらの学科紹介や展示に関わる説明を今回は、4・5年生の在学生が中心となって、ほとんどをやってくれました。ほかにも、勉強以外の普段の学生生活に関する質問にも答えてくれる質問コーナーもあって、とてもよい雰囲気の体験入学になりました。
 

 
・機械工学科と体験入学の内容紹介
機械工学科の紹介 機械工学科の紹介(学生)
・加工実習に関わるものづくり教育センターの見学
多軸マシニングセンタ 旋盤の紹介
加工実習での製作物 鋳造(鋳物)紹介
鋳造(鋳物)紹介2
 
久留米高専 機械工学科では、写真のように新旧様々な加工機械と、実習設備があり、実際にモノに触れて技術を習得する教育も行っています。最近では、その教育が企業からも高く評価され、毎年、800件を超える求人数にも繋がっています。
 
・3次元CAD、3Dプリンタ、レーザー加工機や鳥部製作飛行ロボットほか、質問コーナー案内イラスト
3次元CADと3Dプリンタ レーザー加工機と押し出し成形機
鳥部製作飛行ロボット紹介
 
最後の質問コーナーの案内イラストは、体験入学一日目に女子学生がその場で描いてくれました。
 

「ものづくりの祭典:Maker Faire Kyoto 2024」に機械工学科の学生が出展(学生のモノづくり活動紹介)

機械工学科 5年生で,個人でモノづくりの活動をしている学生(ニックネーム:あきまろ君)がいます。
彼が本校 機械工学科に入学した理由の一つは,風を受けて風上方向に歩行するストランドビーストという動く芸術作品だったそうです。入学後は,機械工学科でエンジニアを目指してモノづくりを学ぶ傍ら,飛行ロボット製作活動を行っている鳥部に所属し,さらに個人的にも久留米高専のモノづくり環境を積極的に活用してモノづくり活動を行っています。
 

そんな あきまろ君が,4月27・28日に,京都府精華・西木津地区にある けいはんなオープンイノベーションセンター で開催された「ものづくりの祭典:Maker Faire Kyoto 2024」に,「圧縮空気で作動する論理回路」の作品を出展しました
 

あきまろ君に,Maker Faireとは?,参加のきっかけは?,そして,今回の出展作品の制作時間を尋ねてみると,
 
◆ Maker Faireとは
個人から学生、企業など様々な人が自分たちの作ったものを展示することができる、「ものづくりの祭典」です。子ども連れの来場者が多いことも大きな特徴です。
◆ MakerFaireに参加するきっかけ
参加する前からテオ・ヤンセンの作品に影響をうけ、ストランドビーストの忠実なミニチュアや空気圧回路などを作っていましたが、その作品を発表する機会はありませんでした。
偶然SNSでMakerFaireの様子を見て、自分が作った作品もたくさんの人に見てほしいと思ったのがきっかけです。
◆ 出展した作品の制作期間
去年に続き2度目の参加となった今回は卒研のテーマである、空気圧で動く半加算器とフリップフロップを主に展示しました。これらの作品は卒研が始まった4月から制作を開始し、土日も学校に通い詰めて3週間ほどで作り上げました。
これまで自身でやってきた空気圧回路の工作の知識が役に立ちました。
 
とのことでした。
確かに5年生に進級し卒研が決まった4月早々,学科内の3Dプリンターがせっせと稼動していました。

 
・Make Faireでの出展作品と会場の様子
 
 

 
 
彼からもらった写真をみると,小さな子どもも参加していて,モノづくりを担う次の世代への橋渡しにもなっていて将来が楽しみです。
 

外部リンク:
・「Maker Faire Kyoto 2024」会場レポート
・「あきまろ君」出展者紹介ページ

第19回 全日本飛行ロボコンで機械工学科の学生が活躍(鳥部)

本校のモノづくり系の部活動の一つに鳥部があります。鳥部では,毎夏,東京で開催される全日本室内飛行ロボットコンテストへの出場に向けた機体製作活動を行っています。飛行機に関わるものづくりというで,航空機が好きな機械工学科の学生が多く所属しています。今年度は機械工学科4年生が部長を努め,そのほか多くの機械工学科の学生が所属しています
この飛行ロボットコンテスト(飛行ロボコン)は,日本航空宇宙学会 主催で,ものづくりの街、東京都大田区で開催され,多くの大学や高専のチームが参加しています。令和5年度の第19回飛行ロボコンは,9月23・24日に日本工学院専門学校 蒲田キャンパス 片柳アリーナにて開催されました。一般部門,自動操縦部門,マルチコプター部門,ユニークデザイン部門の4つの部門があり,ユニークデザイン部門を除いて,それぞれにいくつかのミッションが与えられ,クリアしたミッションに応じた加点がされます。
 
本校からは1年生から4年生まで計15名が参加し,このうち機械工学科の学生は8名でした。一般部門 2チーム,マルチコプター部門,ユニークデザイン部門に各1チームの計4チームが出場し,一般部門は上級生と下級生の2チームで,いずれも一般的な飛行機型をベースにした機体,マルチコプター部門は一般的な4ロータ(羽根車)ではなく,6ロータの特殊な機体,ユニークデザイン部門は機構を駆使し前にも後ろにも飛べる機体で臨んでいました。

 

・飛行ロボコン大会会場

・各チームの準備の様子
(一般×2,マルチコプター,ユニークデザイン)




 

第1日目は一般部門とマルチコプター部門の予選があり,マルチコプター部門はなんとか第2日目の決勝に進出しました。一般部門は,上級生と下級生の2チームとも残念ながら決勝進出にはなりませんでした。特に,一般部門の上級生チームの操縦者は機械工学科4年生の学生でしたが,惜しくも点数が足らず,ミッションの選択ミスが大きかったと悔しがっていました。また,下級生チームはほろ苦いデビュー戦となりました。
第2日目は各部門の決勝と,ユニークデザイン部門が行われました。ユニークデザイン部門は会場のギャラリー投票などで評価されます。決勝へ進んだマルチコプターのチームは,予選では辛うじて決勝に滑り込んだ飛行だったのですが,決勝では見違えるような飛行を見せ,なんと準優勝を勝ち取りましたマルチコプター部門の操縦と制御プログラム作成は機械工学科の4年生が担当していて,前日との違いを聞くと,制御プログラムのパラメータ調整のやり直しが上手くいったとのことでした。また,ユニークデザイン部門もなんとか狙いの前進・後退飛行を披露し,機械工学科4年生による飛行中の実況スピーチでも観客を楽しませ,会場から多くの評価を獲得して見事,会場賞となりました。

 

・各部門での飛行の様子
(一般(上級生),マルチコプター,ユニークデザイン)


 
飛行ロボコンは,大会前日に会場での準備,飛行テストが行えるのですが,今年度の大会は,前日22日の飛行テスト会場が大田区総合体育館と別会場で,その日の夕方に本会場に移動するという移動初日からハードな大会でした。